このほど、韓国の大韓民国歴史博物館から、関西大学デジタルアーカイブで公開しております菅原慶乃(関西大学文学部教授、KU-ORCAS兼任)の個人蔵書である「アジアの映画関連資料アーカイブ」のデータを掲載した図書が出版されました。
以下、菅原による資料紹介です。
【タイトル】
자료로 보는 일제강점기 극장문화(『資料に見る日帝強占期劇場文化』)
【概要】
日本の植民地統治時代のソウルの劇場・映画館が発行していたパンフレットやチラシの図録。大韓民国歴史博物館と韓国映像資料院が資料の画像を提供。KU-ORCASからは日本人が経営していた映画館「中央館」と「大正館」の映画館プログラム25点を韓国映像資料院へ資料提供した。
【目次】(主な項目、*は菅原注)
1 団成社
*韓国で最初に開かれた映画常設館だと言われている。1907年に開業し、現在もシネマコンプレックスとして営業中。
2 朝鮮劇場
*1922年開業。韓国初期映画の代表作『春香伝』が封切られた映画館。演劇の上映場としても重要であった。
3 優美館とその他の劇場
*優美館は団成社と同様外国映画の上映館として日本植民地時代に開業した。
4 南村の日本人劇場
*日本統治時代の「南村」は日本人が多く居留していた地域であり、日本人向けの映画常設館も存在した。KU-ORCASからは中央館、大正館の1930年代の映画館プログラムを提供した。
【KU-ORCAS提供データ情報】
- 中央館 1点 SG-778-052
- 大正館週報特集号 2点 SG-778-053,SG-778-054
- 大正館週報 22点 SG-778-055~SG-778-076
*アジアの映画関連資料アーカイブで上記の請求記号(SGから始まる文字列)を検索いただくと資料をご覧いただけます。
参考: 소장자료집『자료로 보는 일제강점기 극장문화』발간 - 단성사, 조선극장, 우미관 등 극장에서 발행한 주보 및 전단 297건 소개 -